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2026 年 3 月、クソ人間の達人氏(@kuso_inc)が X で**「.claude フォルダを制した者が、Claude Code を制する」**と公開した。
CLAUDE.md、commands、skills、agents。 全部使い倒して、Claude Code を「命令待ちのツール」から「自律的に動く最強の部下」に変えた仕組みを全部話す。
これは、Claude Code を真に使いこなすための完全ガイドだ。
本稿はこの仕組みの概要、各コンポーネントの役割、そして具体的な実装方法を解説する。
よくある間違い
まず、よくある間違いを並べておこう。
- ❌ 毎回チャットで丁寧に指示してる
- ❌ 「こういう書き方で」「ここはこうして」と一から説明してる
- ❌ プロジェクト変わるたびにゼロから設定し直してる
全部ハズレ。
正解は**「Claude が最初から文脈を知ってる状態を最初に作ること」**だ。
.claude フォルダとは何か
Claude Code には**.claude/**というフォルダがある。
存在は知ってた。でも開いたことがなかった。当然、使い方も知らなかった。
これが最も勿体なかった発見だ。
「.claude フォルダ」とは何か? Claude にとっての「脳の OS」だ。 何を知っていて、何をしていいか、何をしてはいけないか。 全部ここに書いてある。
このフォルダさえ設計してしまえば、Claude は毎回説明しなくていい状態で起動する。「初日から文脈を知ってる即戦力」として。
構成
your-project/
├── CLAUDE.md # Claude への「脳の設定書」(チーム共有)
├── CLAUDE.local.md # 自分だけの個人設定(gitignore)
└── .claude/
├── settings.json # 権限設定(commit 可)
├── commands/ # カスタムスラッシュコマンド
├── rules/ # モジュール型の追加指示
├── skills/ # 自律起動するワークフロー
└── agents/ # 専門分業の「部下エージェント」
順番に全部解説する。
① CLAUDE.md ── セッション開始時に一番最初に読まれるファイル
これが最重要ファイルだ。
Claude Code はセッション開始時、真っ先にCLAUDE.mdを読み込む。
それ以降ずっとその内容を頭に入れたまま動く。
つまり**「CLAUDE.md に書いたことは Claude が必ず守る」**。
「テストは npm run test で走らせろ」「console.log は禁止、logger モジュールを使え」「TypeScript の strict モードがオンだ」。
こういうことを毎回説明しなくてよくなる。
注意点
CLAUDE.md は200 行以内に収めること。
それ以上になると、Claude の指示遵守率が実際に下がる。長すぎるファイルはコンテキストを圧迫する。
書くべきこと・書くべきでないこと
書くべきこと
- ✅ ビルド、テスト、lint のコマンド
- ✅ プロジェクトのアーキテクチャの重要な決定(「モノレポで Turborepo を使ってる」等)
- ✅ 非自明な地雷(「TypeScript strict モードがオン、未使用変数は即エラー」等)
- ✅ import 規則、命名パターン、エラーハンドリングのスタイル
書くべきでないこと
- ❌ linter や formatter 設定に書くべき内容
- ❌ リンクで代替できるドキュメント
- ❌ 長い理論的な説明
【保存推奨】今すぐ使える CLAUDE.md テンプレート
これをプロジェクトルートに置くだけで、Claude が「初日採用した即戦力」として動き始める。
# Project: [プロジェクト名]
## Commands
npm run dev # 開発サーバー起動
npm run test # テスト実行(Jest)
npm run lint # ESLint + Prettier チェック
npm run build # 本番ビルド
## Architecture
- Express REST API, Node 20
- PostgreSQL via Prisma ORM
- 全ハンドラーは src/handlers/ に置く
- 共有型定義は src/types/ に集約
## Conventions
- リクエスト検証は必ず zod を使う
- レスポンス形式は常に { data, error } で返す
- スタックトレースをクライアントに絶対に露出させない
- console.log は禁止。必ず logger モジュールを使う
## Watch out for
- テストはモックではなくローカル DB で実行。事前に npm run db:test:reset を走らせること
- TypeScript strict モードがオン。未使用の import は即エラーになる
② .claude/commands/ ── カスタムのスラッシュコマンドを量産する
ここに markdown ファイルを 1 個置くだけで、カスタムのスラッシュコマンドが生まれる。
| ファイル名 | 生成されるコマンド |
|---|---|
| review.md | /project:review |
| fix-issue.md | /project:fix-issue |
| deploy.md | /project:deploy |
今まで毎回手で打ってた指示が、1 コマンドに集約される。
しかも、コマンドファイルの中に**!git diff main...HEAD**のような記法を使えば、シェルコマンドの実行結果をそのまま Claude のプロンプトに埋め込める。
「どのファイルが変わったか」を Claude が自動で把握した上でコードレビューする、という芸当が可能になる。
【保存推奨】コードレビューコマンドのテンプレート
.claude/commands/review.mdとして保存すれば/project:review コマンドが即完成する。
---
description: マージ前にカレントブランチの差分をレビューする
---
## 変更対象ファイル
!`git diff --name-only main...HEAD`
## 詳細な Diff
!`git diff main...HEAD`
以下の観点で上記の変更をレビューしてください:
1. コード品質の問題
2. セキュリティの脆弱性
3. テストカバレッジの欠落
4. パフォーマンスへの懸念
ファイルごとに具体的で実行可能なフィードバックを出してください。
③ .claude/skills/ ── Claude が「自律的に」起動するワークフロー
commands との違いが分かるか?
- ❌ commands:お前がスラッシュコマンドで明示的に呼び出す
- ⭕️ skills:Claude が会話を読んで、自律的に判断して動かす
「PR のセキュリティチェックして」と言うだけで、Claude が「これは security-review のスキルを使う場面だ」と判断して、自動でワークフローを走らせる。呼び出しすらいらない。
skills は単一ファイルではなく「パッケージ」で管理できる点も大きい。
.claude/skills/
├── security-review/
│ ├── SKILL.md # スキルの定義
│ └── DETAILED_GUIDE.md # 詳細な基準ドキュメント
└── x-post-writer/
├── SKILL.md
└── style-reference.md # 文体のリファレンス
【保存推奨】セキュリティレビュースキルのテンプレート
.claude/skills/security-review/SKILL.mdとして保存する。
---
name: security-review
description: セキュリティ監査。コードのレビュー時、デプロイ前、
またはユーザーがセキュリティに言及した際に使用する。
allowed-tools: Read, Grep, Glob
---
以下の観点でコードベースのセキュリティ脆弱性を分析してください:
1. SQL インジェクションと XSS のリスク
2. 認証情報やシークレットの露出
3. 安全でない設定
4. 認証・認可のギャップ
深刻度の評価と具体的な修正手順を含めてレポートしてください。
④ .claude/agents/ ── 専門分業の「部下エージェント」
複雑なタスクを専門家に分業させる仕組みだ。
.claude/agents/
├── code-reviewer.md # コードレビュー専門
└── security-auditor.md # セキュリティ監査専門
それぞれのエージェントは独立したコンテキストウィンドウで動く。メインセッションが汚染されない。そして「使えるツールの権限」を個別に設定できる。
セキュリティ監査のエージェントにはファイルの読み取り(Read, Grep, Glob)しか持たせない。書き込みは絶対させない、という設計だ。
主人(お前)が権限を握る。これが支配者の設計思想。
model フィールドでモデルを指定できるのも大きい。単純な読み取り探索は Haiku で十分。Sonnet と Opus は本当に必要な判断業務にだけ使う。これでコストを劇的に削減できる。
⑤ settings.json ── 権限の 3 層構造でリスクを完全に制御する
Claude が「できること・できないこと」を定義する。
{
"$schema": "https://json.schemastore.org/claude-code-settings.json",
"permissions": {
"allow": [
"Bash(npm run *)",
"Bash(git status)",
"Bash(git diff *)",
"Read",
"Write",
"Edit"
],
"deny": [
"Bash(rm -rf *)",
"Bash(curl *)",
"Read(./.env)",
"Read(./.env.*)"
]
}
}
権限の 3 層構造
| 層 | 操作 | 動作 |
|---|---|---|
| allow | 書いた操作 | 確認なしで即実行 |
| deny | 書いた操作 | 絶対に実行されない |
| どちらにもなければ | - | 都度 Claude が確認してくる |
この 3 層構造でリスクコントロールが完璧になる。特に deny に.env の読み取りを入れることは必須だ。
よくやってる間違い
- ❌ 「なんとなく CLAUDE.md に全部書く」→ 300 行になって誰も管理しない
- ❌ 「毎回チャットで同じ説明をする」→ 認知資源の垂れ流し(毎日消えていく)
- ❌ 「設定は後でいい、まず使う」→ 最初の設計ミスが永遠に残る
- ❌ 「チームで共有しない」→ 自分だけが使いこなせる属人化の地獄
全部ハズレ。
正解は、初日に.claude フォルダを設計して、Claude が「文脈ごと理解してる部下」として最初から動く状態を作ること。
そのために「.claude/rules/」もある。CLAUDE.md が肥大化してきたら、ここに役割ごとにファイルを分割する。code-style.md、testing.md、api-conventions.md。担当者ごとに管理できて、互いに干渉しない。
整備後の開発フロー
- 設計 → Antigravity が自動で出す
- 実装 → Claude Code が自律的に走らせる
- コードレビュー → code-reviewer エージェントが専任で見る
- セキュリティ → security-auditor エージェントが別コンテキストで並列に走る
- 最終確認 → 俺が方向性の判断だけする
人間がやるのは「どこを作るか」の意思決定だけ。
これが"AI ネイティブ個人"の正体だ。
結論:真の自動化
X を見ると「AI で全自動化!」「寝てるだけで投稿できる!」があふれてる。
蓋を開けてみれば、裏で人間がコピペして、毎回 ChatGPT に同じ指示を打ち込んでいるだけだ。
- 「自動化してる風」の手作業
- 「AI を使いこなしてる風」のコピペ作業
ツールが増えただけで、本人の時間は全然減っていない。
Claude が実際にブラウザを開いて、ファイルを保存して、レビューを走らせる。人間が「実行」に使っていた時間が、本当にゼロになる仕組み。
それが真の自動化だ。
参考:
引用元・参考リンク
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