Lab AI Linuxコマンドの基礎——AIエンジニアが必ず使うコマンド30選
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AIエンジニアの仕事はJupyter Notebookの外でも頻繁に行われる。リモートサーバーでのモデル学習、ログファイルの分析、Dockerコンテナの操作、デプロイスクリプトの実行——これらすべてにLinuxコマンドラインの知識が必要だ。ここでは実務で特に使用頻度の高いコマンドを用途別に整理する。

ファイルとディレクトリ操作

ls -lah           # ファイル一覧(詳細・隠しファイル・人間可読サイズ)
cd /path/to/dir   # ディレクトリ移動
pwd               # 現在のディレクトリを表示
mkdir -p a/b/c    # ディレクトリを再帰的に作成
cp -r src/ dst/   # ディレクトリを再帰的にコピー
mv file.txt new.txt # ファイルの移動(リネームにも使う)
rm -rf dir/       # ディレクトリを再帰的に削除(注意:確認なし)
find . -name "*.py" -type f  # Pythonファイルを再帰的に検索

テキスト処理とログ分析

AIエンジニアが最も頻繁に使うのがログ解析コマンド群だ。

cat file.txt         # ファイル全体を表示
head -n 100 file.txt # 先頭100行を表示
tail -f app.log      # ファイルの末尾をリアルタイム追跡(ログ監視)
grep "ERROR" app.log # "ERROR"を含む行を抽出
grep -r "pattern" ./ # ディレクトリ以下を再帰的に検索
wc -l file.txt       # 行数をカウント
sort file.txt | uniq -c | sort -rn  # 出現頻度を集計してソート
awk '{print $1}' access.log  # 各行の1列目を抽出
sed 's/old/new/g' file.txt   # 文字列を一括置換

tail -f はモデル学習ログをリアルタイム監視する際に特に重宝する。

プロセスとリソース管理

top               # リソース使用状況をリアルタイム表示
htop              # topの改良版(矢印キーで操作可能)
nvidia-smi        # GPU使用率とメモリの確認(AI開発の必須コマンド)
ps aux | grep python  # Pythonプロセスを一覧
kill -9 <PID>     # プロセスを強制終了
nohup python train.py &  # バックグラウンドで実行(ターミナル終了後も継続)

nvidia-smi は学習中のGPUメモリ使用量確認で毎日使う。nohup ... & はSSH接続が切れても学習を継続させるための定番パターンだ。

ネットワーク確認

curl -s https://api.example.com/health  # HTTPリクエストを送る
wget https://example.com/file.zip       # ファイルをダウンロード
ssh user@server.com                     # リモートサーバーにSSH接続
scp local.txt user@server:~/remote.txt  # リモートにファイルをコピー
netstat -tuln | grep LISTEN            # 待ち受けポートを確認

ディスクとファイルサイズ

df -h             # ディスク使用量を確認(人間可読)
du -sh ./models/  # ディレクトリの合計サイズを確認
du -sh * | sort -rh | head -10  # サイズが大きいファイル/ディレクトリTop10

モデルファイルやデータセットは大きくなりがちで、ディスク不足は学習失敗の原因になる。定期的に df -hdu -sh で確認する習慣が重要だ。

圧縮と展開

tar -czf archive.tar.gz ./data/  # ディレクトリをtar.gzに圧縮
tar -xzf archive.tar.gz          # tar.gzを展開
zip -r archive.zip ./data/       # zip圧縮
unzip archive.zip                # zip展開

環境変数とシェルスクリプト

export API_KEY="your-key"     # 環境変数を設定
echo $API_KEY                 # 環境変数を表示
env | grep CUDA               # CUDA関連の環境変数を確認
source .env                   # .envファイルを現在のシェルに読み込む
which python                  # コマンドのパスを確認
python --version              # バージョン確認

まとめ

AIエンジニアにとって必須のLinuxコマンドは、大きく「ファイル操作」「ログ解析(grep/awk/tail)」「プロセス管理(nvidia-smi/nohup)」「ネットワーク(curl/ssh)」「ディスク管理(df/du)」の5カテゴリに分類できる。特に nvidia-smitail -fnohup ... & はAI学習ジョブの管理で毎日使うコマンドだ。grep -rawk はログ分析の基本パターンであり、覚えておくと調査スピードが大幅に向上する。Linuxコマンドラインへの習熟はAIエンジニアとしての実務生産性に直結する。

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