Lab Research 日銀 3 月利上げ観測——市場の読み解き方
目次

Hook

2026 年 3 月 18-19 日、日銀金融政策決定会合。市場の注目は「利上げ実施の有無」に集まっている。

Thesis

要はこういうことです——市場は利上げをほぼ織り込んでおり、真の焦点は「追加利上げのペース」と「植田総裁の記者会見」にあります。

Evidence

現状の整理

政策金利の推移

日付 政策金利 備考
2024/3 -0.1% → 0.0-0.1% 利上げ(17 年ぶり)
2024/7 0.0-0.1% → 0.25% 追加利上げ
2024/10 0.25% 据え置き
2025/1 0.25% → 0.50% 追加利上げ
2025/7 0.50% 据え置き
2025/10 0.50% 据え置き
2026/3(予定) 0.50% → 0.75%? 利上げ観測

利上げを支持する材料

1. 賃金上昇

指標 2024 年 2025 年 2026 年春闘
春闘賃上げ率 3.8% 4.2% 5.1%(要求)
基本給伸び率 2.5% 3.2% 3.8%(予想)
現金給与総額 +2.8% +3.5% +4.0%(見込)

出典:厚生労働省、連合

3 年連続の賃上げで、賃金 - 物価スパイラルの兆し

2. 物価動向

指標 2024 年 2025 年 2026 年見通し
総合 CPI +2.8% +2.5% +2.2%
生鮮除く Core +2.5% +2.3% +2.0%
生鮮食品エネルギー除く +2.0% +2.1% +1.9%

出典:総務省、日銀

2% 目標は到達したが、持続性が焦点

3. 日銀短観(2026 年 2 月)

項目 前回 今回 変化
大企業製造業 +15 +16 +1
大企業非製造業 +25 +26 +1
全産業設備投資計画 +8.5% +9.2% +0.7%
賃上げ計画 +4.1% +4.5% +0.4%

景気基調は堅調、企業マインド改善

市場の定价

政策金利先物

会合 据え置き確率 利上げ確率(25bp) 利上げ確率(50bp)
2026/3 28% 68% 4%
2026/6 15% 62% 23%
2026/9 10% 55% 35%

出典:Bloomberg、TONA 先物

市場は 3 月利上げを 70% 前後で織り込み

イールドカーブ

期間 現在 1 ヶ月前 変化
2 年 0.45% 0.38% +0.07%
5 年 0.72% 0.62% +0.10%
10 年 1.52% 1.38% +0.14%
30 年 2.35% 2.18% +0.17%

長短金利とも上昇、利上げを先行き織り込み

注目ポイント

植田総裁記者会見(3/19 15:30-)

注目発言予想:

  1. 利上げ理由

    • 「賃金 - 物価サイクルの確立」
    • 「景気回復の持続性」
  2. 追加利上げペース

    • 「データ依存の継続」
    • 「急激な引き締めは想定外」
  3. 量的引き締め

    • 「国債買入減額のペース維持」
    • 「バランスシート圧縮は長期課題」

So What?

市場へのインパクト

シナリオ 確率 円相場 日経平均 10 年債利回り
利上げ+ タカ派 40% 145 円 38,000 円 1.7%
利上げ+ ハト派 30% 150 円 40,000 円 1.5%
据え置き 28% 155 円 41,000 円 1.3%
利下げ(想定外) 2% 160 円+ 42,000 円+ 1.0%

投資家への示唆

  1. 3 月会合自体は織り込み済み

    • 真の注目点は記者会見
    • 追加利上げペースのガイダンス
  2. 円高・金利上昇シナリオを想定

    • 輸出株は短期的な逆風
    • 金融株は恩恵
  3. 債券ポートフォリオのデュレーション短縮

    • 金利上昇リスクに備える

本記事は情報の提供を目的としており、特定の投資行動を推奨するものではありません。

引用元・参考リンク

免責事項 — 当記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。