ペロブスカイト太陽電池イメージ
積水化学工業 | 日経新聞
目次

2026 年 3 月 27 日、積水化学工業の子会社、積水ソーラーフィルムは、薄くて軽い**ペロブスカイト太陽電池「SOLAFIL(ソラフィル)」**の販売を開始したと発表した。

同社によると、日本国内のメーカーでペロブスカイト太陽電池を発売したのは初めてという。

自治体や避難所に使われる体育館などに向けて販売を進める。

本稿はこの新製品の概要、特徴、そして今後の展開を解説する。

SOLAFIL の概要

製品仕様

項目 仕様
製品名 SOLAFIL(ソラフィル)
サイズ 幅 1 メートル、長さ 1.5 メートル
タイプ フィルム型ペロブスカイト太陽電池
特徴 薄くて軽い、曲がる
設置場所 金属屋根など

発電効率

設置場所によって異なるが、従来のシリコン型太陽電池に匹敵する発電効率を実現している。

特徴

1. 軽量

従来のシリコン型太陽電池に比べて非常に軽量だ。

  • 設置場所の制約が少ない - 重量制限のある場所にも設置可能
  • 施工が容易 - 人手が少なくても設置可能

2. 曲がる

フィルム型のため、曲面にも設置可能だ。

  • 曲面屋根 - 曲面の屋根にも設置可能
  • 多様な場所 - 従来の太陽電池が設置できなかった場所にも設置可能

3. 国内初

日本国内のメーカーでペロブスカイト太陽電池を発売したのは初めてだ。

  • 国産技術 - 国内で開発・製造
  • 品質保証 - 国内メーカーによる品質保証
  • アフターサポート - 国内でのアフターサポート

販売先

主な販売先

  • 自治体 - 公共施設への設置
  • 避難所 - 避難所に使われる体育館など
  • 民間施設 - 民間の施設への設置も検討

環境省事業

環境省の 2025 年度公募「ペロブスカイト太陽電池の社会実装モデルの創出に向けた導入支援事業」に採択された自治体や事業者向けに販売を進める。

東京都事業

東京都の「都有施設への Air ソーラー先行導入事業」の対象としても、金属屋根に設置する製品を提供する。

生産計画

2026 年度

2026 年度は既存設備での生産量に限りがあるものの、可能な限り製品提供を進める計画だ。

2027 年度

2027 年度には 100MW 規模の生産ライン立ち上げによる供給量拡大を最優先事項としている。

実証実験

水田での設置

2026 年 3 月 24 日には、国内で初めて水田での営農型太陽光発電設備へのフィルム型ペロブスカイト太陽電池の設置を開始した。

  • 営農型 - 農業と太陽光発電を両立
  • 水田 - 水田での設置は国内初
  • 実証 - 実証実験を通じて性能を確認

耐用年数

2025 年には20 年相当の耐用年数実現を目指している。

競合他社の動向

パナソニック

パナソニックホールディングスも、ガラス型ペロブスカイト太陽電池の実用化に向けた取り組みを進めている。

長期実証実験

2026 年 3 月 2 日には、同社の技術部門である西門真新棟の窓部において、ガラス型ペロブスカイト太陽電池の長期実証実験を開始した。

  • 西門真新棟 - 2026 年 4 月に本格稼働予定
  • 5 種類 - サイズや意匠、透過性の異なる 5 種類のガラス型ペロブスカイト太陽電池を設置
  • 実証 - 実装段階での技術検証や発電性能の比較検証

NEDO 事業

パナソニック HD は、AGC 株式会社、パナソニック環境エンジニアリング株式会社とコンソーシアムを組み、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「グリーンイノベーション基金事業」において、「ガラス型ペロブスカイト太陽電池の量産技術開発とフィールド実証」プロジェクトに着手している(期間:2025 年度〜2029 年度)。

  • BIPV - 建材一体型太陽電池としての活用を想定
  • 都市部 - 従来の太陽電池の設置が困難であった都市部などでの再生可能エネルギー導入を加速
  • 事業化 - 数年内の事業化を目指す

ペロブスカイト太陽電池とは

概要

ペロブスカイト太陽電池は、ペロブスカイト構造を持つ化合物を使用した次世代太陽電池だ。

特徴

特徴 説明
軽量 シリコン型に比べて非常に軽量
薄膜 薄膜で製造可能
曲がる 曲面にも設置可能
低コスト 製造コストが低い
高効率 高い発電効率を実現可能

課題

課題 説明
耐用年数 シリコン型に比べて短い
大面積化 大面積化が困難
鉛含有 - 鉛を使用しているため環境への影響

今後の展開

積水化学

積水化学は、軽量で曲がるフィルム型ペロブスカイト太陽電池の開発で国内をリードしている。

  • 2025 年 - 20 年相当の耐用年数実現を目指す
  • 2026 年 - 既存設備での生産開始
  • 2027 年 - 100MW 規模の生産ライン立ち上げ

パナソニック

パナソニックは、ガラス型ペロブスカイト太陽電池の実用化を進める。

  • 2026 年 - 長期実証実験開始
  • 2029 年 - NEDO 事業完了
  • 数年以内 - 事業化を目指す

結論:次世代太陽電池の実用化が加速

積水化学の SOLAFIL 販売開始は、日本初の国産ペロブスカイト太陽電池として注目される。

  • 軽量で曲がる - 多様な場所への設置が可能
  • 国内初 - 国産技術による製品化
  • 量産体制 - 2027 年度に 100MW 規模の生産ライン

パナソニックもガラス型で追随しており、次世代太陽電池の実用化が加速している。

ペロブスカイト太陽電池は、従来のシリコン型太陽電池の設置が困難であった場所への設置を可能にし、再生可能エネルギーの導入を加速させる可能性がある。


参考:

引用元・参考リンク

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